2020-03-17

ファミリービジネス法務

日本には数多くの会社がありますが、そのほとんどはファミリービジネス(同族経営)といわれるものであり、95%の会社がファミリービジネスだともいわれています。

かつてのファミリービジネスのイメージは、閉鎖的で独善的、といった否定的なものでしたが、近年の研究ではファミリービジネスの強みが注目されるようになり、ファミリービジネスの業績の方が優れているということが明らかになってきました。

ファミリービジネスが取り組む法務としては、上場企業(といっても、実際には上場企業の50%以上がファミリービジネスとのデータもあります。)やスタートアップと同じく、取引や労務に関する一般的な事項がありますが、そのほかにファミリービジネス特有の事項があります。

その代表例としては、家族・親族にかかわるガバナンスが挙げられます。ファミリービジネスでは、創業者の理念や創業者一族の家訓・考え方、創業者一族間の関係性が会社の経営にも重大な影響を与えることになるため、「ファミリー」という視点からもガバナンスを構築していく必要があります。

このファミリーのガバナンスが経営に重大な(マイナスの)影響を及ぼす場合の典型例が経営権争いです。ファミリービジネスが長く続くと必然的にかかわるファミリーの人数も増えていき、株主数も増えていくことがあります。この場合に株主構成をしっかりと整理・管理し、ファミリーとしての理念を共有することに取り組まないと、経営権争いになってしまい、ファミリーのビジネスがガタガタになってしまうことがあります。

このような争いになることを避けるためには、単なる株主という関係を超えて、ファミリーという視点からのガバナンス構築が必要になります。

また、もう一つの代表例としては、事業承継があります。事業承継は多くの場合、事業を譲り渡す側(主に親が該当します。)からの視点で語られますが、ファミリービジネスにとっての事業承継は、承継ですべてが終わるのではなく、その後もビジネスが発展してくことが重要です。そのため、事業を譲り受ける側(子が典型例です。)の視点からも考えていく必要があります。

このように、ファミリービジネスの法務は、一般的な法務はもちろん、ファミリーの視点から考慮すべき点が少なくなく、また事前にしっかりと取り組んでおかないと後からビジネスが立ちいかなくなるようなトラブルを引き起こしてしまいます。

当事務所では、多くのファミリービジネスの法務に取り組んでいますので、ぜひ日常的な法務はもちろん、株主構成の整理・管理や事業承継までご相談いただければと思います。

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